2025-01-01から1年間の記事一覧
兵庫県の南西の端の地域は、旧来、赤穂(あこう)郡という郡だった。通例、郡内で成立する市は、ひとつだけである(大都市圏で見られるように郡全域が都市化した場合は例外)。江戸時代以前から郡内の中心となってきた城下町や宿場町、湊町などが、明治以降の市…
「築地」とは築かれた土地、つまり埋立地を意味する。東京都中央区の築地もそうだ。江戸時代、1657年の明暦の大火の焼失地の代替として、江戸湾の浅瀬を埋め立てて造成された。この時、東日本橋にあった西本願寺別院も焼失し、築地に移った。今に続く築地本…
和歌山県は、紀伊山地の険しい山々が、ほぼ県土全体を覆い、海岸まで迫って広い平野もない。そんな中で、最北部を東から流れる紀ノ川の下流だけは比較的大きな平野が形成され、ここに県都の和歌山市がある。最盛期(1980年代)には人口40万を超え、京阪神を…
滋賀県大津市の琵琶湖で取水し、京都の市街地まで引水された用水「琵琶湖疏水」。1890年、東京遷都により沈滞した京都の復興事業として、難工事の末、開通したものだ。水道用水、農業・工業用水の確保や水運に加え、疏水の水を利用した水力発電。発電所は日…
京都市の周辺部には俗に「京の田舎」と言われる、旧来の農村の風情が残る里がある。京都市街を出て西方、京都盆地が終わる西山の麓に広がる大枝・大原野の地も、かつての村の残照を感じることができる土地である。そんな大枝と大原野の秋の風景を巡ってみた…
千葉県北西部で東京都と境を接する松戸市。JR常磐線で東京と結ばれたベッドタウン。東京への通勤者、いわゆる「千葉都民」が多く暮らし、人口50万を超える。昔から、東京・江戸との位置関係がこの街の形成に大きく作用してきた。 JR松戸駅 駅周辺の繁華街 県…
福井県の県庁所在都市・福井。その街としての起源は、戦国時代、織田信長の家臣、柴田勝家がその拠点として、この地に北ノ庄城を築いたことだった。北ノ庄城は立派な天守閣を持つ大きな城郭だったらしい。後に勝家は豊臣秀吉との戦いに敗れ、この地で、妻・…
誰もが学校で教えられるペリー来航の地、浦賀。神奈川県、三浦半島の先端東寄り、ちょうど東京湾の入口に位置する。1853年、ペリーの黒船が来た当時、ここには江戸幕府の奉行所があった。役割は舟の検問。当時、江戸湾を出入りする舟は必ず浦賀の舟番所に立…
大阪の天王寺と言えば、私の印象は、鉄道ターミナルだった。天王寺鉄道管理局があった国鉄時代の印象が強い。大阪環状線、関西本線、阪和線、大阪メトロ2路線が集結。さらに、近鉄のターミナルでもあり、路面電車の阪堺電車も出ている。JRになって鉄道管理局…
大阪関西万博のパビリオンには3つのタイプがある。タイプAは独立した一つの建物。各国がそれぞれの独自の建物デザインで個性を競っている。タイプBは、いわゆる長屋形式。横長の建物の壁で区切られた一区画に一国が入り、一つの建物をだいたい3~5か国が共…
アラブ産油国とは、アラビア半島と同半島東岸(ペルシャ湾岸)で石油を産する諸国のことである。大阪関西万博の数ある外国パビリオンの中で、これらアラブ産油国のパビリオンが存在感を示している。 サウジアラビア館 関西万博のパビリオンには3種ある。タイ…
埼玉県の所沢といえば、プロ野球の西武ライオンズという人は少なくないだろう。ライオンズのホーム球場・西武ドーム(ネーミングライツにより「ベルーナドーム」)があるからだ。かつては西武所沢球場といったから、なおさら所沢と結びつく。 西武ドーム 所…
言うまでもなく日本最大の湖・琵琶湖。滋賀県域いっぱいに広がる。琵琶湖の周囲は近江盆地だが、琵琶湖の東南側と西北側で様相が異なる。東南側には、野洲川など大き目の川がいくつも琵琶湖に流れ込み、流れが作る平野が広がっている。一方の西北側は、琵琶…
福井県の南部、若狭湾に面する地方は、福井県では嶺南と呼ばれている。その嶺南の色合いの異なる代表的な二つの観光地に行ってきた。まずは三方五湖。海沿いに連なる五つの湖が、若狭湾のリアス式の海岸線と一体となって作り出す自然の造形美が売り。 若狭三…
大阪関西万博が開催中だが、これ以前、日本で開催された直近の万博は、20年前の愛・地球博である。会場は、愛知県。名古屋市街の東側に、名古屋市域から隣接市にかけて広がる丘陵だった。 愛・地球博記念公園と東部丘陵。今も一面の森が広がる。(大観覧車か…
大阪関西万博でトルクメニスタンのパビリオンがネット上でちょっとした話題になっている。独裁者国家が超ド派手に国の喧伝をやっているので見物だというような話である。 トルクメニスタン・パビリオン外観 実際いくつかの国のパビリオンを見ての私の感想は…
京都の三条大橋。江戸方面から来れば、東海道の終着点としてよく知られる所。ただし、ここは京の町の入り口に過ぎない。三条通がここから西へ、いわゆる市中を貫いていく。 三条大橋から望む鴨川 鴨川を渡って市中へ(三条大橋から西を望む) 三条大橋から三…
兵庫県の三田(さんだ)について何かイメージを持っているとしたら、大抵の人の場合、それは、郊外の広いニュータウンだろう。JR福知山線で大阪に、神戸電鉄で神戸に繋がる、阪神両都市へ40km前後、1時間以内のベッドタウンである。ちなみに、神戸三田アウト…
神奈川県の川崎と鶴見。川崎は独立した市で、人口150万を超える政令指定都市。一方の鶴見は、横浜市の一区である。人口約30万。東京と横浜の間に隣接してある川崎と鶴見だが、現在、行政的には別々になっている。しかし、大正時代まで、橘樹郡(たちばな)と…
京都の街から西国街道を進んだ先の向日市について先に触れた。ここからさらに南へ、長岡京市に入る。市名はまさに古代の都・長岡京に由来する。ただし都の中心・内裏は、長岡京市でなく、今の向日市域にあった。現代の長岡京市は人口約7万人。旧乙訓郡時代に…
大阪は昔から水の都。元来、街中には川だの堀だのの水路が縦横に張り巡らされていたが、今は埋められたり、暗渠となっている部分も多い。それでもまだまだ数ある水路の中で最大のものが大川である。名のとおり大きな川。今は、淀川の最下流部は人工的に真っ…
茨城県つくば市に国策で開発された学術エリア・筑波研究学園都市。現在およそ300の国や企業の研究機関が立地する。この都市で1985年に万博が開かれた。国際科学技術博覧会(つくば科学万博)である。当時、研究学園都市は開発途上で研究機関の移転が少しずつ…
関東平野の北東部に聳える筑波山。標高877mながら、だだっ広い平野のただ中に他の山々から独立した形で存在するため、よく目立つ。双耳峰といって、頂上部に男体山と女体山の二つのピークがある特徴的な山容で、それとわかりやすい。富士山と並んで、江戸の…
京都府の北西部、丹波地方に福知山市はある。京都府北部のみならず兵庫県北部も含めた近畿北部の中心都市で、役所の出先機関や企業の支店、営業所が多い。福知山の町としての起源は、戦国時代、織田信長の命を受けて丹波地方を平定した明智光秀が拠点として…
大阪・関西万博が開催中で注目される大阪ベイエリアをクルーズ船で巡ってみた。大阪のベイエリア又は港湾地区は、主に、築港地区と、人工島の咲洲、舞洲、夢洲からなる。 手前が築港地区。左奥は咲洲、右奥に夢洲。(天保山大観覧車から) 築港地区は、1897…
山崎の合戦で敗れた明智光秀が退避した城とされる、京都府長岡京市の勝竜寺城について以前に触れた。この城から南西の先の天王山との間が、天下分け目の戦い、豊臣秀吉と明智光秀がぶつかった山崎の合戦の舞台となった。大山崎町の町域である。 大山崎町に入…
5月の連休、兵庫県中東部の丹波市に藤の花を見に行った。白毫寺の藤は有名で、寺へと続く道路には延々と駐車場入待ちの車の長蛇の列ができていた。聞けば一時間半待ちだという。それだけの時間コストをかけてでも、ここの藤は一見の価値がある。いかんせん藤…
愛知県一宮市は、県の北西の端、岐阜県と境を接する位置にある。市名の一宮(いちのみや)は、ここに尾張国一宮の真清田(ますみだ)神社があることに由来する。全国に数ある一宮所在地で、その地名が一宮というケースはよくあるが、それが市名にまでなって…
大阪・関西万博が開催中だ。明暗織り混ぜ何かと話題にはなっている。今回の万博との絡みで、1970年の大阪万博が過去の万博として取り上げられることが多いが、実は、過去に大阪で開かれた万博はもうひとつある。1990年の花の万博(通称:花博)である。影が薄…
大阪・関西万博が開幕した。開幕から約2週間が経過したが、私はまだ行っていない。そのうち行こう。今回は、少しひねくれ根性もあって、過去の大阪の万博跡地の今をレポートする。 EXPO'70大阪万博の公式ポスター(EXPO'70パビリオンの展示) 1970年の大阪万…