地理学徒の語り

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男山・石清水八幡宮

 京都府八幡(やわた)市にある石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)に出かけた。市の名前の由来になっている、それなりに名の知れた神社だ。最寄り駅は、京阪電鉄石清水八幡宮駅。この駅は、数年前まで八幡市(やわたし)駅といった。メインターゲットの乗客が、減少傾向の通勤客から増える観光客に変わったことを感じる。

木津川を挟んだ対岸から望む男山

駅前から望む男山

 神社の本殿は男山(標高143m)という小山の上にある。駅は男山の北側のすぐ下にあり、改札を抜けて駅前に出れば、目の前に男山がこんもりとした山体を横たえている。駅前から同じく京阪電鉄運営のケーブルカーで山上まで行くことができるが、今回は登山参道を歩いて登ることにした。

一ノ鳥居

 駅からすぐ近くに一ノ鳥居があって、ここが境内への入り口だ。ここから参道はつづら折れしつつ山体の東面を北側から南側へ回り込むように登っている。

登山参道

石清水社

 途中に石清水社という小さな社と井戸があった。説明書きによると、井戸の水源は石清水という湧き水で、八幡宮創建以前から知られていたという。石清水という名前から、湧き水との関係を感じていたが、ずばり、その名のとおりだった。

石清水八幡宮本殿

 ちょっとした登山の末、ようやく八幡宮にお目にかかれた。山の上の社殿にしては、大きくて荘厳なので意外だった。本殿に向かって南の三ノ鳥居から一直線に参道が通じている。この参道に傾斜はほとんどない。山上までの道は急傾斜だったが、山上には、比較的広い平らな土地があるようだ。神社の建物の他にも、社務所、休憩所、研修センター、さらには体育館まで、関係施設がほぼ平面上に建っていた。

三ノ鳥居から本殿へ一直線の参道

 大樹が茂る山上からは展望が利かないが、中腹には展望所がある。地理学徒としては、展望所があって訪れないのはあり得ない。展望所の眼下には、木津・宇治・桂の三川合流の地が広がる。その遠く向こうに京都市街。その奥の北山の山並み、右端に比叡山、左端に愛宕山の山頂が頭一つ頭抜けて見える。

展望所から京都市街を望む