地理学徒の語り

Geographer's Tweet

枚岡神社 - 河内国一宮

 摂・河・泉の一宮巡りをしようと思い立ち、1月初旬のある日出かけた。摂・河・泉とは大阪府を構成する摂津、河内、和泉の旧三国であり、一宮とは、古代の旧国において、その国一番の神社として格付けされていた神社である。

 まずは、河内の一宮、枚岡神社へ向かった。枚岡神社は、東大阪市にあり、大阪府奈良県の境に連なる生駒山系の麓に建っている。麓と言っても、平地から山裾を少し登った所で、山の2、3合目辺りになろうか。

 ちょうど午後4時ぐらいに着いた。神社の駐車場は4時で閉まると書いてある。が、閉まる気配はない。まだ車も数台停まっている。構わず車を置いて、社殿の方へ向かった。

 石畳の参道は、短いけど幅広い。やはり一宮の風格か。その先には、矛の形をした石柱が鳥居のように左右に二本立っている。これは、この神社独特じゃなかろうか。そこから急な石段が木々の中を上へと続いている。この辺りの眺めにも心なしか一宮の風格を感じる。

 登ったところにある拝殿はありふれたものに感じた。拝殿の右手に回り込んだところから、近づくことのできない本殿を塀越しに臨むことができる。ネットで下調べした時に、この神社は元春日大社であると知ったが、なるほど、本殿は奈良の有名な春日大社によく似た造りだった。

 さて、ここから右手の方へと進むと、やがて神社の杜を抜けて、境外の開けたところに出る。公園になっている。ここからの大阪市街の眺めはよい。